9人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
どう見ても先輩に説教されている後輩の図だ。
「俺のどこが悪いっての?いい男だし~、
将来性有望だし~、
言う事ないだろーがよ。
え?」
ごん、
と音を立てて赤川が生ビールのジョッキを置いた。
早くも酔っ払いつつある友人を横目に 、
酒癖が悪いところかなと涼しい顔で加納が黒ビールのグラスを口に運んだ。
「で、
振られた原因はなんなんだ?」
「ほかに好きな男ができたとさ……そっちのほうがアイされてる感じがするって」
はぁ、
と溜息をついて赤川が生ビールのジョッキをあおる。
「よりによって二股かけられてたとはなぁ」
とことんへこんだ様子の赤川に加納が慰め顔になる。
最初のコメントを投稿しよう!