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「そ、そうですよね。しかも中流階層の底辺にいた俺がこうしてここで美味い酒呑めてますしね・・・。」 そうは言ったものの高梨は斉木に怯えていた。 本当にこの人は下流階層の人間をゴミとしか見ていない。 只の汚れの元としか、考えていないのだ。 そんな高梨の考えもつゆ知らず、坂東は酒を進めながら笑う。 「本当にお前は幸運だよな!殺しの腕を買われて処理対象から一転、国に拾われて上流階層の仲間入り!」 「えぇ、まあ。」 「よし、明日はお前が掃除しろ、高梨。サポートはしてやる。尤もそんなもの必要ないと思うがな。」 微笑みながら斉木は言った。 高梨も笑顔で頷き了承した。 「光栄です。お任せください。」 しかし両者共に、目は笑っていなかった。 翌日、掃除対象の10人全てを高梨に任せられた。 掃除対象の下流階層の者は、皆が皆命乞いをする訳ではない。 最期まで歯向かう者やあっさりと死を受け入れる者など様々だ。 「さあ、今日最後の仕事だ。さっさと終わらせるぞ。」 10人目の対象者は比較的小綺麗な格好をしていた。 3人は後ろから気付かれないように近づく。 「斉木さん、今回の掃除対象は犯罪者ですか?」
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