Loop8

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「うん――、そうだよね……わかってるんだけど――」 「何なら食べられそう? できるかどうかわからないけど言ってみて?」 料理はわりと得意な方だから何とかなるだろう――、そう思って言い出したことだったんだけど 「食べたいモノ?」 「うん――」 「――実尋」 「え?」 「実尋が食べたい」 「……」 これは冗談だろうか? 目を大きく見開きコージを見つめる。 「今すぐ、実尋が食べたい」 その瞳はまっすぐに私をとらえ、はっきりとそう告げた。 「……」 食べたいって、それって―― 「ダメ?」 小首を傾げたコージは、いつも私をからかって笑うコージとは別人のよう。 なんだか弱っているようにすら見える―― それはヤキモチのせいだとうぬぼれてもいいのだろうか? 嫉妬するのはわたしばかり――、そう思っていたけれど、 コージも私と同じで心配したり、不安に思ったり、誰かに対して嫉妬したりする―― そう思っていい? 私、図々しいから、勝手に解釈するからね! 「……ダメ、じゃないよ……コージ」 私の返事に嬉しそうに笑ったコージは、素早く私を抱き寄せ、まるで自分の熱を移すような情熱的なキスをくれた。
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