Love traveler

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☆30 ~ 当日…土曜日 ~ カナはキッチンにいるカナ母に声をかける 「お母さん、友達と出かけてくるからね。」 片付けをしているカナ母が手を止めて 「そう?カナ、夕飯は?」 「わからない。…早めに電話するよ。」 カチャ 「行って来ま~す!!」 パタン カナは駅に向かう まだ9時になっていないのに 先に改札前でタケルは小説か何かを読んで待っている タケルはラフな格好 紺地に白の水玉柄のポロシャツに ブルーのジーンズを着こなしている 黒のスニーカーは某メーカーのだ カナは近づく 「おはようございます。タケルさん。  お待たせしてすみません。」 「おはよう。まだ9時になってないから  大丈夫だよ。笹谷さん。」 タケルは腕時計を見ながら話す 「行こうか?」 「はい!!」 フッ 「相変わらず、元気いいね?笹谷さん。」 「それだけが、取り柄なので。」 先にタケルが改札を通り、カナは後をついて入った 電車を待ちながら 「笹谷さん、江ノ電乗りたい?  行きはJRに乗って帰りでもいいかな?」 「いいですねー。タケルさんにお任せしますよ。」 行きは横浜経由で鎌倉まで行くとにした 電車は休日なので 比較的多い感じ 皆が同じ所へ行くんじゃないかと カナは思ってしまう 車窓を見ながら タケルさんと旅行先で出会わなければ 今日、出かけることもなかったんだなぁ 不思議だな 「…谷さん?」 タケルが声をかけたことに気がついて 「あ、すみません。ボーッとして。  昨日なかなか眠れなくて。」 「そうだったんだ?」 フフッ 「遠足行く子供みたいにワクワク  しちゃうんですよねー」 「笹谷さんらしいよ、そういうところ。」 タケルが微笑んだ顔を見て カナはキュンとした やはり私…タケルさんのこと好き ………
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