1日の終わり

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学校では時々聞く声に胸が弾む。つい姿を確認しちゃう。ずっと見つめることはできないけど、一瞬見れた笑ってる顔や考えてるような顔、いろんな顔に自分の顔が緩んでるのがわかる。 友だちに見られないように手で顔を隠す。見られたときは笑って誤魔化す。 いつもはそんなことを繰り返してたけど今日は違った。 今日は違ったんだ。 あの人の姿だけでなく声も聞こえなかった。いつも絡んでる友だちはいたのに、あの人はいなかった。 あの人の事を考えてたら家についた。いつものように夕ごはんや家族とちょっと会話をして、お風呂を済まして。自分の部屋でベッドに横になりながら考える。 「○○○君今日はどうしたのかな。いつもと違う今日はなんか不思議。」 少し呟きが漏れる。ちょっと不安になる。明日になったらまたいつもに戻ってるかな? 明日への不安と期待を胸に抱えて眠りにつく。 今日の自分へお疲れさま。いつかはあの人に告白できるように勇気を心に貯蓄して。 「おやすみなさい」
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