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「これを使います」
美紀の耳たぶを舐めながら、呟いた。
「そうですか。なら、せめて室内の照明をもう少し……」
部屋の天井に設置された大きく明るい照明が、真下にいる二人の裸体の
隅々まで照らしていた。
「何を言うんですか。もし、大きな地震や火事が発生した場合に取り返しの
つかないことになりますし、何より美紀さんのことが心配なんです。それに、
暗い室内で、車のメンテナンスをすることなんてありえませんよ」
石川のくだらないが、妙に説得力ある説明に美紀も苦笑し、観念すると
この「ままごと」に付き合うことにした。
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