第二章

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「ここは、フロントタイヤです」 「えっ!手がタイヤなの……」 手を取ると、指を一本ずつ口の中に入れると舌を絡めて嘗め回した。 「そうです。そして、ここがタイヤの溝になります」 そういいいながら、指の間の水掻きに舌を伸ばした。 「そして、ここはフェンダーです」 「フェンダー?」 「えぇ。タイヤの真上にあるボディー部分です」 「ふぁーっ……」 肩から手首のあたりに、「洗車」がなされた。 普通に返事が出来なくて、おかしな音になってしまった。
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