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あれから数日が過ぎ体の調子は大分よくなった。声も少し掠れてはいるが喋れないほどじゃない。
今日は友だちがきてくれた。もう少ししたら退院できると伝えると、皆嬉しそうにしてくれた。
「早く学校にこいよ?待ってるからな」
そう言ってみんな帰っていく。入れ替わりに母さんが入ってきて嬉しそうに笑ってる。
「いいお友達ね。頑張って元気にならないとね」
いっている言葉は明るいはずなのに少し震えてるせいか何かをこらえてる気がする。
それには気づかないふりをして笑いかけると泣きそうな顔になる。
夕方までむかしのことを話したりして母さんを見送ったあと自分の身体を襲う痛みに顔をしかめる。薬が効いてるはずなのに自分を襲う痛みに負けるかと耐えながら呼吸をする。
「また皆と学校で会うんだ。あの子の笑顔がみたいんだ。母さん達の泣きそうな顔なんてみたくないんだよ。」
こんなとこで苦しんでる場合じゃない。
俺はいきるんだ。
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