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「…──見つけた」
白銀の長い一つに結わえた髪を靡かせて、
白銀の壮麗なドレスを靡かせて、
壮麗な剣を構えて立つ女性が重々しい言葉でそう奏でた。
「ようやく…、見つけたぞ……、呪術師の手先よ──!」
壮麗で愛らしい女性は、足元の波紋靡かせた泉を見つめながら険しい面持ちで言う。
足元の泉には、長い黒髪を一つに結わえた長身の男性が映っていた。
長身の男性は何かに気づくと、妖しい笑みを浮かべて嘲笑の表情になる。
「……」
壮麗で愛らしい女性が、剣を緑萌ゆる大地に刺したまま泉を見下ろす。
ソノ表情は険しく、ソノ赤と青の瞳は鋭く、愛らしいと感じさせる顔立ちとは裏腹にどこか恐ろしささえも感じさせた。
冷えた空気が辺りをひんやりと包む…。
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