第四話 第五話

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瑞江三位邸 庭にて 対峙する 黒い稚児鬼 対 雷禅 長い槍を振り回す稚児鬼の槍目掛けて 一閃 雷禅の刀が 槍を真っ二つに。 そこで間髪を入れず 美鈴姫 小太刀で 鬼の両方の手首の腱を 切り (なんつう姫!) 背中に背負った鉄棒を持てなくし。 弓月丸 三本の矢に 落ちていた 霞網を 絡ませて放ち 黒い稚児鬼の 動きを完全に封じました。 雷禅が 何か訊ねようとしたところ 美鈴姫「先ほど私を網で捕らえた時、あの方ならとか言ってましたね、それがあなたたちを操っているのですね」と 決めつけ 雷禅 唖然としつつ「おい、お前たちのこと話してもらおうか」と。 しかし 黒い稚児鬼 頑なに口をつぐみ 首を横に振るのみ。 「弓月よ、破魔矢を!」と雷禅命じて 弓月丸 矢筒より布面で包まれた矢を 恭しく 取りだしてるのを 顎で指しながら雷禅「いまのうちに話した方がよいぞ」と 稚児鬼を諭すように 話すも 頑なに 黙っている 鬼へ 弓月丸 破魔矢をつがえて「この矢は、神木の枝より造られた神聖なるもの、魔物よ、これを受ければ、総て消滅して、来世さえも無くなるがいかに?」と その一言に 流石に 黒い稚児鬼 も 目を見開き 「それは困る、そのお方と。。」と話し出した瞬間 いきなり 瑞江邸上空で 真っ赤に燃え上がる 火焔の球が現れるや 業火が そこから放たれて 一瞬にして 黒い稚児鬼 は消滅してしまいました。 雷禅「何奴じゃ!」と 姫を庇いつつ 叫ぶや その火焔球 「わしは、三吉山の紅蓮鬼(ぐれんき)じゃ、、まさか我が稚児鬼隊を全滅するとはな。きさま何者じゃ」と なんとも 陰鬱な声が響き。 「我が名は、源 雷禅。侍じゃ!」と 答えると 「そうか。我と一戦交えるか?ならば、三吉山へ来るがいい」と言い放つや 火焔球 天へ昇って行きました。
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