4人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
稚児鬼の骸と一緒に 焼き付くされた 黒い稚児鬼
消え去った火焔球 見送った一同
こけっこ~ー!
と 一番鶏が 朝を告げ
この家の主の牛車が 戻ってきました。
庭に佇む人々を見た 三位「こはいかに?何があったのじゃ?」と傍にいた 美鈴姫に 訊ぬれば
雷禅 「なぁに、小鬼の盗賊団を、かの姫君が追い払っただけです。三位殿」
それを聞いていた 美鈴姫 笑いを堪えた表情してます。
「これは、都一の豪の者 源 雷禅殿ではないか。一度宮中でお会いしたのぉ」 雷禅の先ほどの言葉の意味を理解したようで、美鈴姫を見ながら。
「はい、歌会あわせの警護で一度お目にかかりました。」
「此度は、何やら世話になったようじゃの」
「三位殿、わたくし、源 雷禅、お願いしたき義があり申す。」
唐突な物言いに些か、訝しげな三位「で。なんであろうか?」
雷禅 衣をただし頭を ぐいと下げて「かの美鈴姫、我が嫁にいただきとうございます。お許しくだされ」と
ん?あまりの言葉に 瑞江三位 かの 美鈴姫を見つめては
今にも娘が!怒り出すのでは?
と 思うも、美鈴姫 唖然としつつも 真っ赤に頬を染めています。。。
「なるほどの、我が娘、美鈴。斯様に美しく育った故、いくつも縁談がきておったのだが、自分より優れた者でなければ、嫁には行かぬと 申していたが。ふむふむ なるほどのぉ 雷禅殿なら確かに 美鈴より強いしのぉ」と 満面の笑みで 娘を見やり。
もじもじしている美鈴姫に「斯様な、娘らしい仕草もするのだな、美鈴よ」とからかうと
姫「父上のいじわる!」と奥へ逃げてしまいました。
「どうやらあれも、雷禅殿を気に入ったようじゃしのぉ、ならば祝言をあげようではないか」
雷禅も 満面の笑みで「ありがとうございます。なれば、今扱っている案件、鬼退治のあとで。」と 答えます。
これが かの豪傑 源 雷禅と 美姫 美鈴姫の 馴れ初めでした。
最初のコメントを投稿しよう!