ロリポップ

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「……なんで?」 急に真顔でそんなことを聞かれて、驚いた。 いつも通りにしているはずなのに。 「わかるよ。 どれだけの付き合いだと思ってんの?」 苦笑いの孝尚が両手で俺の顔を掴み、こつんと額をつけてきた。 カツン、同時に当たる眼鏡のフレーム同士。 「無理、しないでね。 確かに僕が実験に没頭できるのは信爾のおかげだけど。 信爾になにかあったら僕、生きていけないからね」 「俺になにかあったらおまえ、生命線絶たれるもんな」 「もう!そんな意味じゃないよ」 ふくれた孝尚に一瞬、唇をふれさせて離れる。 「わかってる。 刺されることがないように十分に気をつけるよ」 「わかってないなー」  
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