私達

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「分かっ、てるよ....」 次女の言葉は的確に私の神経に痛みを与える。 分かってるよ、私だってそんな事ーーーー。 「でもご主人様は可愛いくなる度に、そして私達を可愛いくする度に、幸せそう、だから....」 ーーこのままだってキレイなのに おしゃれにまだ目覚めていなかった頃のご主人様の声が懐かしい。 「....今回もそろそろ、だよね」 「やっと息苦しくなくなってきたのにね。伸びたから」 「仕方ないよ、また痛みと、息苦しさに....耐えよう」 「やだよ~!コッコ、お外の空気ずっと吸ってたいよ~!」 覚悟を決める姉妹達を見ていると、私達と同じ様にご主人様と共に人生を歩んできた五人兄弟達の声も、右側の方から聞こえてくる。ああ、君達も同じだったね。 私達のところからは遠くて聞こえないが、下にいるあと2組の兄弟、姉妹達もきっと同じ様に嘆いているのだろうーーーー。
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