第七章  更に倍

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どうしても痛みに耐えられないときは 言葉が続けられないので 筆談するようになりました すると、何故か娘も筆談するように これでは時間がかかって仕方ないんですが 娘なりには楽しかったようです 内緒話のような気分だったのでしょうか でも、急いで書くとつい漢字を書いてしまったりして ひらがなで文字を書くと読みにくいし かと言って娘はまだ、読める字が少なくて 元々話せないとか、声が出ないなどの 障害をもった方々は、大変だろうなぁなんて 思いながら、話せることの大切さが身にしみました 些細なとき、リアルタイムで会話できない いちいち、書くまでの手間がいる 些細な変化は、意外に不便なものでした
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