第一章 覚醒

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まあ誰が返事をするわけでもないけどこれが日課だ 弟はもう学校に行っているしほかに誰もいない ただ習慣というやつだ キーンコーンカーンコーン 学校のベルが鳴る ああ、完全に遅刻だ 2-B 一時限目のチャイムと同時に教室のドアを開ける 「如月竜次遅刻と…さっさと席につけ」 突っ立ってても授業の邪魔なので言われるまま席に座る と言っても、まじめに授業を受ける気分でもない… そうこうしている間に休み時間を告げるベルが鳴る 「ちょっと竜ちゃん、昨日ずっと返信待ってたんだよー」 「ああ、悪い気付かなかった」 「既読付いてたけどね♪」 …… 「いいよ、何か考え事でもしてる間に寝ちゃったんでしょ?」 お見通しだ、彼女は俺の幼馴染の四宮恵美 両親が居ない俺たち兄弟にいろいろと世話してくれている 幼いころから知っているので恋愛感情とかを抱いたことは…まあないと思う しかしこいつ昔と比べて出るとこ出たというかなんというか… 「なにぶつぶつ言ってるの??あ、そうださっき先生がHRで言ってたけど 次の授業小テストだって言ってたよ」 「な!まじかよ…」 もっと遅れてくればよかった;; 「まあ今までの授業のおさらいみたいなものだし予行練習みたいなものだよ 本番に向けてのね♪」 本番ね…期末テストか…赤点とって補習は避けたいところだな そんなことになれば遊になに言われることか… キーンコーンカーンコーン やべっ!休み時間終わりじゃねーか、くそっ少しでも勉強しておくんだった
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