第一章 覚醒

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「よーし、全員プリント貰ったな?じゃあ始め!」 あーこりゃダメだ、全然わからん しゃーねー鉛筆転がして出た数字を…よし答えは4だ! ~~を漢字で書きなさい 答え 4 ってアホか俺は…こんなテスト返した日には赤点どころか呼び出しくらうかもしれん 教室にはカリカリとペンを走らせる音が聞こえる とりあえずこの答えは消しとくか… 《ドクン》 うっ!…な、なんだ… あ、消しゴム落としちまった 「おい、どうした…たくっ今消しゴム拾ってやるからそのままでいろ…」 《ドクン》 「うっ…あああああああああああああああああ!」 ガタンッ 「お、おい!」 「竜ちゃん!!」 ザワザワ…ザワザワ… あれっ?俺…どうしちまったんだ…? たしかテスト受けててそれで… くそ、頭が…いてぇ… 「竜ちゃ…だ意識が…ですか?」 「ああ、このま…意識が戻らな…大きな病院に…」 なんだ…めぐ…みか… 身体がうごかねぇ…なんだこれ… ≪大丈夫だよ竜ちゃん…私これから毎日二人の料理作ってあげる!≫ なにか…忘れてるような… ≪竜ちゃんがダメって言っても私は竜ちゃんと一緒にいるから!≫ なんだ…夢…?いやこれは実際の記憶…? 《良かった…竜ちゃんが…無事…で…》 俺が抱いているのは血まみれの恵美… 《私…私ね…竜ちゃんのこ…と…》 「うわあああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 「ん?ああやっとお目覚めか、どうだい気分は?絶叫してる所をみると 元気なようだが」 「蝶野…先生?」 てことはここは保健室か 保険の蝶野先生がいるってことはそうだろう 自分が寝ているのはベッドだし にしてもこの人変な話し方と性格さえ直せば美人な先生なのに損してるよな… 「なんか失礼なこと考えているような顔しているが…まあいいだろう 四宮君が心配していた、後で連絡しておくといい」 やっぱりさっきの声は恵美か、あとでRINEでも送っておこう 「先ほどまで死にそうな顔してたんだ、意識が戻ったとはいえ 少しここで休んでいくといい」 そういって席を立とうとする先生 「私は少し疲れた、外でたばこでも吸ってくるとするよ」 この先生はほんとに損しているとしか… 携帯を見る PM6:47分 な!こんなに時間たってたのか とりあえず恵美に連絡しておかないとな
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