第一章 覚醒

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心配かけて悪い、今起きた 少ししたら家に帰るよ 送信っと よし、これでいいだろう 遊にも連絡しておいたほうがいいか 心配性なところあるし 《ガラッ》 扉が開いた 先生が戻ってきたかな 「授業中にいきなり倒れるから心配したぞ如月」 先生違いか 担任の大塚がやってきた 「すいませんテスト中に、一応体調はよくなったんで…ってテスト中…? あ、あの俺このままテスト0点ってことないっすよね?もう一回やらせてもらっても…」 あれ?大塚の様子がおかしい ていうか左手にそんな籠手付けてたっけ? 剣道部の顧問してるって話も聞いたことないんだが 「ふふふ…大丈夫あのテストならお前が倒れたことでみんな受けなおしだよ それよりもこの籠手が気になるようだな」 やべっ見すぎてたか 「あ、いやーかっこいいと思いますようん ただ普段身に着けるにはどうかなーっと」 「見えるんだね、これが」 なに言ってんだこいつ 「俺はこの籠手をずっと身に着けていたがお前はここにくるまで気が付く様子も なかった、ふふふ…これはいい…短時間で覚醒した者が二人…これで俺も上層部に ついてる俺はついてるぞ!!」 こ、こいつ狂ったか? 「これはつい先日手に入れたものでね 俺もやっと能力装備(アイテム)を身に着けることが許されたんだ もっとも真の所有者でなければアイテムを自由に操ることは難しいんだが これは俺と相性が良いらしい」 笑いながら大塚が説明を始める ブツブツ言っているようだが… このままここに居てはヤバい!そう感じた なんかこっち見てないようだしこのまま抜け出せないかな そっと保健室のドアを開け… 「どこに行くのかな如月?」 やべっ気が付かれたか;; 次の瞬間 ≪しゃがめ!!≫ 咄嗟に身を低くした俺の真上に火球が掠った 「なっ!!」 薬品でも投げたのか?いや戸棚にはこいつは近付いてない 「!!?牽制とはいえ避けたとは、まさかそれがお前の能力か!」 能力だのアイテムだの何言ってやがる この一瞬のこいつの隙を付いて廊下に出る まずは外に出ないと… 保健室は学校の二階、階段を下りて玄関に! 廊下をこれでもかという位駆け抜ける 廊下は走るな 壁に貼ってあるポスターが見える 「んなこと気にしてる場合かーーーーーーーーー!!!」 俺の真後ろにまた火球現れる ≪当たらない、このまま駆け抜けろ≫ 俺は自分の直観のまま駆け抜けた
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