第一章 覚醒

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一体なんだってんだ… よくある漫画のRPGじゃあるましい、夢でも見てるのか ただ壁の焦げ跡がこれは現実だと物語っている 「鬼ごっこは終わりだ如月~ お前がどんな能力を具現化させてくれるのか楽しみだ~ データによれば覚醒した家畜は生命の危機によって目覚める可能性が一番高いらしいからな~」 くそっ!俺のすぐ後ろは玄関だというのに 目の前の階段から降りてくるこいつに背を向けて走るのは危険すぎる てか他の教員は何してんだよ!お~いここに変質者がいますよ~通報よろ 教員どころか普段部活動で汗を流しているだろう生徒達の姿さえもない おそらくこいつの他にも関係者がいて学校から退出させられたのだろう くそ~俺はなんていう学校に入学しちまったんだ あ、あれか俺が赤点ばかりだから神様が罰でも与えたのか すみません神様ここから無事出られたらこんどのテストは31点は取りますから 無事に家に帰してください! 「何殺しはしない、少し身体は不自由になるだろうがお前がアイテムを具現化するまでの辛抱だ、ここで覚醒しないなら研究所に連れ帰って具現化させたのち殺してやる」 どちらにしても俺死んでるじゃね~か!!?」 「研究所で拷問されるよりはここで死ぬほうが楽だと思うぞ?」 あれ?声に出てたか?とっさに叫んでいたようだ 先生が籠手をこちらに向ける 殺しはしないと言ったな、すまんありゃ嘘だった的な感じで手のひらには火の玉が見る見るうちに大きくなる 外はすでに日が落ちて暗くなっているがこの火のためか玄関が明るくなっていく 気のせいか音も聞こえてきた… 「なんだ…?」 一瞬死を覚悟したがその火が俺に向かってくることはなかった 先生が外を見て何やら喋っている ドガシャーーーーーーーーーーーーン ガラスが割れる音が後ろから鳴り響く 「ば、バイク…?」 俺と先生の間にバイクが止まった どうやら玄関をぶち破って入ってきたようだ、先ほどの音はこのバイクの音か 「ご無事ですか!?急いでいたものでこのような登場の仕方で申し訳ありません…」 ヘルメットを取った黒髪の女性は俺を見て焦った様子で話してきた 見たことの無い女性だ、制服を着てるところを見ると高校生だろうか あれ?この制服たしか恵美も通おうかな~と悩んでいた女子高の制服だった気がする 「話はあとに致しましょう」 突然二丁の銃を構えた女性が先生と向かい合った
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