第一章 覚醒

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《ここだな、研究室は》 《リーダー近くに反応が…》 俺?は縛られている黒髪の女性に話しかける 《話せるか?大丈夫だ君を助けに来た》 心がすでに壊れてしまっているかのような目をした女性がこちらを見つめている 《聞こえるか?救出任務は完了した、被害者の女性を連れて本部に帰還する A班も帰還せよ》 視界が揺らぐ なんだ今のビジョンは…?目の前には先ほどと変わらず対立する二人がいる 「何者だ?そこの学校に覚醒した生徒がいるという情報は聞いてないが まあアイテムを持っているということは間違いないか ついでだ奪って殺した後に関係者に話でも聞くとしよう」 「急いでいたとはいえ、制服のまま来たのは失敗でしたね しかし連絡される前に口を塞いでしまえば任務に差し支えはないでしょう」 二人とも物騒な話をしている 「覚醒しているなら遠慮はいらん!燃えろぉぉぉーー!」 先ほどまで力をため込んでいたらしい火球が女性を襲う あぶない!咄嗟に女性を庇うように動こうとするがそれよりも先に女性が動く ブオンッ こともあろうに火に向かって走り そのままバイクを乗り捨て先生の後ろの壁に激突する いつのまにか俺の前に女性が立っていた 「大丈夫ですよ、心配しなくてもあの程度の敵には負けません」 こちらを見て笑みを浮かべると先生のほうを見つめなおした 「どこの誰から奪った能力なのかは知りませんが、その程度の炎で私を殺そうなど 頭の悪い教師ですこと」 「俺のアイテムがっ…!貴様なにをした!!」 籠手が凍り付いている 「ご自慢の炎で溶かしてみたらいかがです? それで溶けるとは思いませんが、さて死になさいなっ」 銃を発射すると青い光とともに先生が先生だったであろう氷塊に変わり砕かれた 一瞬の出来事で事態がよくわからん 先生に襲われたかと思ったら女生徒が現れて一瞬で殺した… 殺した?なんだこりゃ、、、 目の前にいるのは殺人鬼か?いやいやこれは正当防衛だろう 過剰な気もするが…人が死んだというのにあまり反応しないのは その死に方の問題だろう、これが血がぶしゃー的な死に方だったら俺の心には 消えないトラウマが植え付けられていること間違いなしだ ジリリリリリリリリ 火災報知器か?おせーよ!仕事しろよ!! 音とともに防災シャッターが閉まっていく、そう玄関の前にも 「なんでそんなとこだけ仕事早いんだよ!!」 学校間違えた絶対…
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