第一章 覚醒

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シャッターが俺たちをここから逃がさないというように迫ってくる 「ここ以外に出口はありませんか?」 確か非常口があったはず、一階の非常口はもうシャッターの奥だ 「こっちだ」 階段を上ると下から爆発音がした なんだ!? 「証拠隠滅…確実に私たちを殺すために仕掛けられた爆弾ってところでしょうか あの教師がやられたのをどこからか見ていたんでしょうね 一階が爆発したならこの階にも仕掛けられていると考えられます」 冷静な分析ありがとよ なら三階の非常口を目指そう、二階をうろうろして爆発したらアウトだ 幸い三階に行くための道は封鎖されていなかった 「よし、ここの突き当りが出口だ」 嫌な予感がする、先ほど見えていたビジョンがまた頭に浮かぶ 爆発に巻き込まれて負傷する俺たちの姿が 「だめだ!この先は罠だ!!」 先導する女性に告げる 驚くように止まりそのままバク中で来た道を戻ってくる女生徒 お、白だ…っていかんいかん 何もなければ進んでいたであろう道が爆発する 「っ!?申し訳ありません、助かりました」 落とした何かを拾うと首にかけ女生徒は立ち上がる 一瞬見えたけど鍵か? まあ今はそんなことどうでもいい、出口が封鎖されたことにより 退路がなくなってしまった 「とりあえずここは危険だ、行こう」 といっても出口がないわけで… そうだ、屋上だ、確かあそこには下に続く梯子がかけてある ガチャ ははは…もう笑うしかない 真っ暗な屋上に赤い点滅がする何かが置いてある ここまでするか普通… 「これは…いえこの爆弾くらいなら」 銃を撃ち始めると爆弾は氷始める 「これでしばらくは爆発しないでしょう」 なんでこの状態でこんなに冷静な判断ができるのかと不思議に思う あった、梯子だこれで出られる さすがに俺が先に降りるわけにはいかないので後から降りる いや、この人はスカートなわけで俺が先に降りると上はパラダイスが待ってるわけで 多少の後悔はあるものの紳士な俺は後に続く 二階に差し掛かるくらいで近くの教室から火が上がる 「!?うわっ!」 バランスを崩し梯子から手が滑る、そのまま落下する… 「大…丈夫ですか…?」 上には俺の手を掴んでくれている女生徒が 俺なにしてんだ…迷惑かけてばっかりじゃねーか… 今度は真横の教室が爆発した 反動で二人とも吹き飛ばされる、だめか…いや…助けるんだ 女性の首飾りが光った気がした…
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