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それから10年。
幼馴染というくくりがあるにせよ咲良の一番近くにいる異性には違いない。
けれどそれだけでは足りない。
いくらなんでもひな鳥じゃあるまいし、最初に目にした(自覚した)異性に絶対恋するとは言い切れない。
やはり、何か。が必要。
今までのようにうまく立ち回るだけじゃ、手に入らない。
だけど、今を逃すときっと手遅れになる。
となると、
「ユーヤくん?」
入り口にあった大型のジャックオランタンの前で物思いにふけっていた俺に話しかけてきた咲良。どうやら大体、見終わったらしい。
「ん?そろそろお茶にする?」
「うん、後はお小遣いと相談かな」
「ハハ、じゃカフェ行こうか」
結局、カフェで新しいものを見つけた咲良はまた悩むことに。
もちろん桜が満足するまで一緒に悩んであげた。
咲良のこの笑顔を、どうかあと少し。
この顔も態度も
これまでの俺じゃ通用しない
「咲良、そろそろ帰ろうか」
もう少し案を練る必要がある
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