カナと直人のお付き合い三日目

15/18
前へ
/18ページ
次へ
この部屋、いい匂い。 柑橘系の匂いかな。 カナさんと同じ匂い。 一つ布団に潜り込んで、カナさんを抱きしめると、大分慣れてきたのか緩く腕を回して来る。 「で、さっきの質問。昨日、いや一昨日だね。何があったの?」 この期に及んで、カナさんまだ目をそらすか? 許さない。 カナさんの上に乗り、足で体を拘束して、両手で顔固定。 モゾモゾと動いてるのは多分、 当たってるから。 「………同僚。友達が三人ほどよくここで飲み会するんです、 お泊りで。 シャンプーとかたくさんあるのは彼女たちが置いてってるの」 ああだから、あの大量のボトル。 「髑髏のは、友達が自分専用だから使うなって目印。でも一昨日?か」 口がパクパクしてる。金魚?エロいって。 「私に彼氏が出来たお祝いと、もう今までみたいにお泊りできないからって残念会を兼ねて。 そしたら、ショップの子、店長除いて、全員来ちゃって朝まで大宴会になっちゃった」 ショップの皆様お疲れ様です。 「その上昨日は、アロマばっかり8件続くし。睡眠効果や刺激になるオイルばっかり。お陰で眠くて」 刺激って? 刺激って何を? アロマってよくわからないし。 今度ユックリ教えてもらおう。 まだもぞもぞしてる。 逆効果だって。 「で?」 話、続けさせよっと。 俺も気持ちいいし。 「……ボトルとか、お祝いにあげるって置いてったの。 試しに使ってみようと思ってお風呂に入れたら、私と相性の悪いのがあったみたい」 「どんな具合に相性悪いの?」 「………その……」 目が潤んでる。 じわっと赤くなって。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

191人が本棚に入れています
本棚に追加