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「瞬君………っ」
「キスしたいなら……ベッドに行こうか」
「えっ…ベッド……ベッドに行ったら…キスして…くれるの…」
「そう…行こう咲真ちゃん」
待て待て…何を言ってるんだ…ベッド?
何をする気だ…駄目だ駄目だ…駄目だ!!
スウッ
トサッ
「瞬君……キスして…」
「いいよ…しようか…咲真ちゃん…」
「うん……っ…」
スウッ
ガチャ
「咲真お嬢様!!」
ハッ
「っ!」
理性に根負けの瞬我は、咲真をベッドに誘い寝かせると、顔を近付けてキスしようと瞬間、ドアを開けて入って来た龍哉の声に瞬我は我に返った。
「………兄…貴………」
バッ
「龍哉さんっ、咲真ちゃんの様子が変なんですっ」
「…………今…キスしようとしてましたよね…しっかり見ました」
「す…済みません……弁解しようもないです…見たままです……」
「理性に負けたか…でもマジギリギリ…」
「……仕方がございませんね……お嬢様の可愛さはわたしも理解して居ります」
スウッ
「瞬君………キスは………?」
「ごめんね…やめよう…」
スウッ
「咲真お嬢様…お迎えに上がりました」
「ん?……龍哉……」
「さあ…立って下さい…お部屋へ戻りましょう」
ムクッ
「うん…」
ストン
「行く…」
「ご迷惑をお掛け致しました…」
「良いですって俺も嬉しかったし」
「瞬耶っ」
「あ…いいえ…ははは…」
「咲真ちゃんはどうやら酔っているようです…何処かでお酒か何かの臭いでも嗅がれたのではありませんか…」
「えっ………!?……そうですね…」
「心当りがおありですか…」
「はい……一応…思い当たる所ですが…」
「何処ですか…」
「真理奈さんや梓さんの所だと思います…」
「確かに…お酒の匂いを嗅ぐにはそこしかございませんね…」
「龍哉さん、咲真ちゃんをお願いします…ここには来ないようにして下さい」
「分かりました」
パタン
龍哉は咲真を連れてゲストルームの部屋を後にする。
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