日曜日!!

2/5
前へ
/746ページ
次へ
『咲真お嬢様』 「んっ…」 『咲真お嬢様、お出掛けになられるのでしたら起きて下さい』 パチッ 「……あれ…自分のベッド…?」 ガバッ タッ ガチャ 「おはよう龍哉……私……いつの間に自分の部屋のベッドに…?」 『覚えて居られないのですか?』 「昨日…琉珈叔父様に……ワインの息を掛けられて…頭がクラクラ…したまでは覚えてるんだけど………」 『その後のことは記憶にないと……言うことにございますか…』 「あはは…………何か私した……のかな……」 『……わたしはあまり詳しくは存じ上げません……』 「瞬君達や、磨央君は?」 『7時前にお客様は全てお帰りになられました』 「……そっか……」 『パジャマからお着替え下さい。わたしは一階に戻ります』 「うん」 咲真を起こした龍哉は戻って行った。 「…………?」 何をしたんだろう…記憶にないよ… 迷惑を掛けたかな………掛けてないわけないよね… 「ま…いいか…よし、着替えよう」 ガチャ フアサッ フアサッ ガチャ パタン テキパキ着替えて咲真は部屋を出る。 タッタ ガチャ 「おはよう!」 「おはよう咲真」 「咲真おはよう…昨夜は大丈夫だったの?」 「えっ………あ……ううん…覚えてないから…分からないんだよね…あはは…」 「そう……迷惑を掛けてないといいのだけれど………」 「何の話をしてるんだ?」 「ああ…咲良は知らなかったね…昨夜僕達がお酒を飲んで話をしていた所に咲真が来てね…咲真は琉珈にお酒の臭いの息を掛けられてしまって…」 「ふーん……」 「……詳しくは存じ上げませんが、風城様のご子息様方にご迷惑をお掛け致したと思います」 「ええっ!瞬君達に!」 「まあ……後で梓に済まなかったと電話をしておくわね…今日は仕事が入ってると言って居たもの…」 「お2人共、怒っていらっしゃらなかったので…謝罪の方は結構かと思います」 「えっ!」 「迷惑じゃ無かったのかしら…」 「むしろ…喜んで居たのではありませんか…」 「そうなの…龍哉……何で瞬君達が喜ぶの…」 「記憶に本当にないのですね…わたしは目撃しては居りませんが…お2人に話を聞かれては如何ですか」 「瞬君に後でメールしてみるね」 「なあ…龍哉…」 「はい、咲良様」 「どんなことを咲真は仕出かしたんだ…?」 「………想像は付きますがお答え兼ねます」 「答えられねえことってことか……」 「ううっ……気になる……何をやったのかな……」 龍哉は想像が付いて概ね分かっているが、咲真にも咲良にも真理奈にも答えなくて、気になる咲真は不安な顔で悩む。
/746ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加