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「いえ、報酬とかの話ですよ。」
ユーリーさんが苦笑する。
「ああ、報酬は500cだ。前金は200c。後金は300cだ。」
「え~と、どこまででしたっけ」
「ミドリックですよ。ユーリーさん。」
忘れっぽいな。よっぽど疲れているのかな?
「ミドリック……、ミナトックですよね? 森の主を倒したのは?」
「うん、そうだよ。」
もう忘れちゃったの?
ユーリーさん。大丈夫?
「良いですよ。たぶん金シャチとメアリーもOKしてくれると思いますから。トモリ、この依頼受けますよ。金シャチとメアリーには事後承諾になりますが。」
うん、そうですね。
小さなことでも信用に繋がりますからね。
前回の依頼で、私たちの勢いは影を落とした。
一度落ちた信用を取りもどすには、コツコツと信頼を積み重ねていくしかない。
おやじさんから指名してくれているうちは、まだ私たちを信用してくれている証拠。
それに答えないとね。
「じゃ、出発する時には、言ってくれ。」
おやじさんは依頼書と、金貨の入った袋を置いてカウンターへと戻っていった。
「この前金はひとまず預かっておきますね。
必要経費をここから払いますので。」
ユーリーさんの言葉にうなずく私。
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