第1章 小さな出会い。

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「いえ、報酬とかの話ですよ。」 ユーリーさんが苦笑する。 「ああ、報酬は500cだ。前金は200c。後金は300cだ。」 「え~と、どこまででしたっけ」 「ミドリックですよ。ユーリーさん。」 忘れっぽいな。よっぽど疲れているのかな? 「ミドリック……、ミナトックですよね? 森の主を倒したのは?」 「うん、そうだよ。」 もう忘れちゃったの? ユーリーさん。大丈夫? 「良いですよ。たぶん金シャチとメアリーもOKしてくれると思いますから。トモリ、この依頼受けますよ。金シャチとメアリーには事後承諾になりますが。」 うん、そうですね。 小さなことでも信用に繋がりますからね。 前回の依頼で、私たちの勢いは影を落とした。 一度落ちた信用を取りもどすには、コツコツと信頼を積み重ねていくしかない。 おやじさんから指名してくれているうちは、まだ私たちを信用してくれている証拠。 それに答えないとね。 「じゃ、出発する時には、言ってくれ。」 おやじさんは依頼書と、金貨の入った袋を置いてカウンターへと戻っていった。 「この前金はひとまず預かっておきますね。 必要経費をここから払いますので。」 ユーリーさんの言葉にうなずく私。
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