第1章 小さな出会い。

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つまりこの子は、病気のおじいちゃんのために薬師になるためダイナゴヤに来た。 そう言うこと? でも……。 「ご丁寧にどうも、私はユーリーよ。」 にっこりほほ笑んで、ユーリーさんが名乗る。 するとファンと名乗る女の子は、表情が明るくなり「あの正義の味方、陰陽のゴットソルジャーのユーリー様ですか?」 と、前のめりになりユーリーさんに近づいていく。 「そ、そうですけど。」 ユーリーさんもファンちゃんの勢いに圧倒されている。 「本物ですか! 握手してください!」 ファンちゃんは、ユーリーさんに握手を求める。 ええ、あのユーリーさんがファンちゃんの勢いに押されている。 しかもその視線は私に助けを求めているものだった。 いや、ここは私で何とかなるわけないじゃないですか。 そうだ、寝たふりをしよう。 私はコックリコックリとうたた寝している真似をする。 「向こうはトモリよ。」 ユーリーさん、そんなこっちに振らないで。 ファンちゃんは、瞳を輝かせながら、「トモリさんですか? 握手してください!」 と手を出してきた。 私は無下にもできず、握手をする。 そう言えば今まで気付かなかったけど、この子、バックパックを背負っている。
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