エピローグ

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だって、あの場所はわたしにとって佐野さんと初めて一緒に昼食を食べた大切な思い出の場所だから… 机の上に置いている佐野さんのお弁当箱の横に並べるように、わたしも鞄の中からお弁当箱を取り出して置いた。 お母さんが朝早く作って、わたしに持たせてくれたものだ。 弁当の蓋を開けると、おかずの中にしっかりと卵焼きが入っていた。 「わあ、美味しそうだね」 佐野さんがお弁当を覗き込むようにして言った。 「うん。美味しそう」 わたしはそう微笑んだ。 そして、お母さんの手作りのお弁当を味わいながら、わたしは佐野さんとくだらない話に花を咲かせた。 END
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