エピローグ

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その入れ違いに担任の松月先生が教室に入ってくる。 「ちょっと!どこへ行くの!?戻って来なさい!」 松月先生は再度、廊下へ出て三人に叫んだ。 わたしは何事もなかったように席に座った。 その間に佐野さんがわたしの元に駆け寄ってくる。 そして、割と小さめな声でわたしに訊ねた。 「…本当に血まみれの少女の幽霊がいたの?」 佐野さんの質問にわたしは笑みを浮かべる。 「…まさか。冗談に決まってるじゃない」 わたしはニヤリと答えた。 その瞬間、佐野さんが吹き出して笑う。 わたしもつられて笑ってしまう。 あまりにも妹背 由香達の姿が滑稽(こっけい)に思えて仕方がなかったからだ。 …でも、その反面凄く馬鹿らしく思えて、もうあんなやつらをまともに相手にするは止めようと思った。 そして、昼休みになると、わたしは佐野さんと一緒に教室のわたしの席で昼食を食べた。 もう、わたしに非常階段は必要ない。 …でも、あそこでたまに昼食の取るのも悪くないと思う。
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