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「実は知らないんだ」
知っているのは、ジョーという名前と同じ学校ということだけ。
連絡先だって知らないし、何処に住んでいるのかもわからない。
だからどちらかが、公園に行く事を辞めてしまったら終わってしまうような関係。
__実に浅い関係だ。
ふと、あの夜に見たジョーの姿を思い出す。
電灯に照らされたベンチに、突然湧いて出てきたかの様に姿を現した。
あれは、私の心が見せた幻だったのかもしれない。
私の中でジョーは幻のような存在だ。
いつ消えてしまってもおかしくない。そんな不確かで危うい存在。
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