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挨拶を済ませた俺は玄関で靴を脱がない状態のまま振り返り、透視の能力を使うとさっき菊雅が思いっきり言って置いて来た2人の姿が見える。
面倒なやつが来たな・・・。
そんなことをドア越しに思っていると、背後で尚人と達昭が菊雅のパートナーである華弥へと挨拶をしていた。
“尚人、あの2人着いてきたよ。このまま放っておく?”
“何かしてしまうと尾行したことが気づかれたと思って、何か行動に移されても困るから何もない限りは放っておくのが一番かもしれないね。”
やっぱり放っておく方がいいのかと思い、靴を脱いで上がるみんなに続いて、俺も部屋に上がらせてもらう。
華弥が全員分の飲み物を入れてくれたらしく、テーブルの上に人数分のカップが並べられる。
菊雅以外は暗い色の服を着ているため、菊雅は華弥と一緒に着替えに別の部屋へと行ってしまった。
「・・・っ・・・、哲也・・・?」
「達昭?どうした?」
まさか・・・、達昭のパートナーに何かあったんじゃ・・・。
ビクッと身体を震わせた達昭が、そのまま膝を抱えて縮こまる。
「哲也が・・・、何かされた・・・。どうしよう、助けなきゃ。」
「既に実行に移しているのか。急いだ方がよさそうだね。」
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