55人が本棚に入れています
本棚に追加
外はもう暗くなってきていたこともあり、今から救出に向かっても問題ないように思う。
検査やらやり終えてから早めの夕食を摂って、それからの行動なのかもしれない。
のんびり食事をしている場合ではなさそうで、時間を早める必要もある。
「菊雅、達昭のパートナーが危険だ。まだ時間がかかるなら先に行くぞ。最初に決めた時間まで待ってる余裕はないみたいだから。」
「マジ!?ほら、華弥、行こう。」
慌てて部屋から出てきた菊雅が華弥の手を引いて俺たちのところに来て、手にしている真っ黒なフードつきマントをそれぞれ俺達に手渡してきた。
「それつけた方がいい。華弥はそれ被ったら擬態してマフラーになって俺の首な?」
「うん。」
俺たちは菊雅から真っ黒なフードつきマントをお礼を言って受け取り早速羽織っていると、菊雅はマフラーになった華弥を首に巻いてその上から真っ黒なフードつきマントを羽織った。
アパートから出た俺たちはフードを被って暗くなった道を大学へと急いで走る。
勝手に一般人だと思い込んでいるらしい菊雅と達昭は屋根の上の移動を避け、普通に道をある程度のスピードで走り続ける。
最初のコメントを投稿しよう!