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俺たちが能力を使うことになるのかはわからないけれど、俺が伝えたことによりKIGSISが動く可能性もある。
“尚人、蓮司さんに浄化が必要になるかもしれないと連絡しておいた。”
“わかった。何人か引き連れて乗り込んでこなきゃいいけど。”
蓮司さんならありえそうだと、尚人の言葉に納得してしまう。
俺も後ろの方からそっと探知と透視の能力を組み合わせて大学全体を見てみると、目の前の建物地下に動く影が見えた。
そこに遺能者と一般人が混じっていることから、地下である可能性が出てくる。
周りに気づかれないようにと、能力を弱めているから詳細までがわからないことが、はっきり言い切れない部分ではあるのだ。
「下のほうに多くの人がいるよ。たぶん地下かもしれない。」
自分が地下の可能性があると思ったのは間違いではないのかもしれない。
楓亜の能力値はあまり高くないことから、俺が使った状態と同じくらいしか見えてないことも考えられる。
そう考えると楓亜のパートナーが薬品を何度も投与されていたら、楓亜までも影響が出てきてしまうだろう。
「地下に行ける入り口を探せるか?」
「やってみる。」
地下への入り口か・・・。
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