入学式

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俺は尚人の言葉に頷き、互いの唇を重ね舌を絡ませていく。 しばらくして見回る講師から肩をたたかれストップを言われて俺たちは唇を離した。 軽く身体に熱が広がるけれど、この程度なら平常を保てる。 尚人も多少の変化はあるものの何事もなく普通にしているのがわかる。 しかし、苦しみ悶えながら倒れていく人が所々に出てきた。 研究者はまだ気づけていないのか女性の遺能者の体液は、一般人の体内に入っても何も問題はないのだ。 そこは遺能者の身体構造に関わっていて、子供を作るために一般人の男性との行為のためともいえる。 男のほうでは全員が終わっているのであれば5人は倒れただろう。 倒れた5人とそのペアとなっていた5人がどこかに連れて行かれるが、研究者はわかっているのだろうか。 遺能者の男性の体液が一般人の体内に入ったことによって齎されることを。 講堂内に残った新入生には、明日は資料にもあるように様々な説明があると言われただけで、解散と言われたために何も知らない新入生は帰るために出て行く。 目の前で青ざめて蹲る男子学生と心配そうな表情で付き添う男子学生がいて、気になった俺は話しかけることにした。 「どうしたんだ?顔色悪いけど大丈夫?医務室にでもいく?」 「哲也が・・・どうしよう・・・。」
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