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ああ、そうか、Iタイプも一般人から遺能者の体質に変わるから、体液そのものはOタイプほどじゃなくても一般人には危険なんだ。
しばらく俯いて黙っていた達昭が何かを決意したかのように顔を上げた。
「周りに聞かれたくない。場所移していい?ちゃんと話すから。」
俺たちは達昭に頷き支払いをして、ファミレスを出て達昭についていく。
人の少ない道に入り広い空き地へと行くと座れそうな場所を見つけて座る。
「・・・哲也は俺のパートナーなんだ。」
「パートナーって達昭、遺能者?あれ?達昭がIタイプ?あー、そっかもっと早く気づくべきだった。俺とキスしてお前が平気ってとこ疑問に思うべきだったよな。」
菊雅の言葉を聞いて、達昭の能力が隠密だとはわかる。
情報の能力で探っていないせいか、詳しいことまではわからないが、今のところは詳しく知らなくても大丈夫だろうと思う。
「違う。Iタイプは哲也のほう。検査されるって、酷いことされたらどうしよう。俺、哲也を助けなきゃ。」
「んー。俺の能力は擬態。達昭は?」
考え込んだ菊雅は手伝うことにしたらしく、自分の能力を明かした。
「俺は隠密・・・。」
「擬態と隠密だけじゃ足りないな。他に頼むとしても・・・。華弥は俺と同じだし。そうだ、瑞樹と尚人はどうするんだ?お前ら一般人だよな?」
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