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尚人が上手く纏めてしまったのを見ると、さすが次期KIGSISの総司令官補佐だと感心する。
本来遺能者同士は互いの気配を察知してわかるものだけど、気配を含めた能力全てを隠すことが出来る能力が存在する。
それを発動した遺能者は他の遺能者からは察知されなくなる。
例外は情報の能力を持つ遺能者が自分より能力値が上の場合である。
探知や希少能力である情報の能力を持つ者が、隠密の能力を使う者より能力値が上だった場合、簡単にばれてしまうのだ。
それほど遺能者は戦闘において能力値の高さは重要となる。
俺も尚人も隠密の能力は使えるため、使えるようになってからは外に出る時は必ずといっていいほど使っている。
人から外れてしまっている俺たちは既に知っている遺能者以外には見つかることはない。
せっかく父さんのいる岸ヶ谷大学ではなく、同レベル以上の遺伝子に関することを学べる学科があるこの劉堂学院大学を選んだのに、ここは岸ヶ谷大学より実は内情は酷いのではないかと思ってしまう。
どこにでも遺能者を研究したいと思う人はいるのだなとため息をつきたくなった。
「なぁ、お前ら大学にパートナーを探しに行くのか?行くなら俺らも連れて行ってくれ。霧史と晃を助けたいんだ。」
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