Night garden

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体が冷えてくる。世界をぐるりと回り、冷たく暗い自分の場所に戻って来てしまった。 見つめるは自分の足。踏みしめた場所がちろちろと燃えている。忌々しい炎が燃えている。 「ふんっ!」 彼が腕を振ると炎が噴き出した。凍てつく世界を炎が焼き切る。 「はっ!」 手の平から噴き出した炎が周囲を熱して、消える。 「あぁぁあああああ!!!!!」 叫ぶ彼の体が炎に包まれ、大きくなる炎の中心で彼の体が高熱に白く染まる。 言葉にならない苦しみが世界の温度を上げていく。 星も見えない。 世界も見えない。 白熱の世界で彼は一人…。
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