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それから、焼きそば、タコ焼きなどを買って食べることになり、それぞれ分かれて皆の分を買おうと分かれた。陸と琴音ちゃんは焼きそば、藤野先輩と千雪ちゃんはお好み焼きと大阪焼き、私と宮城君はたこ焼きとお茶などの飲み物を買うことになった。
再び、宮城君と二人きりになった。
「吃驚したね。二人であんなイチャついていると思ってなかったから。」
「そうだね。陸には悪いけど、二人お似合いだった・・・・・・」
それは羨ましいと言う思いも含まれていた。
そこに宮城君を呼ぶ声がした。名前呼び。
「・・・とき君・・・?」
「えっ、やっぱり、とき君だ!久し振り!」
チワワの様にウルウルさせた様な美少女が現れた。思わず可愛いと思ってしまった。大きな花飾りもよく似合っている。華やかな薔薇柄の浴衣に、パールなどの帯飾りで、華やかで彼女によく似合っている。隣にいる私が霞んで見えてしまう。
そして、彼女は再会を喜びながら、彼に抱きついて来たので、吃驚した。心の中で
“何この娘!確かに可愛いけど、いきなり宮城君に何やってんのよ!”
と心の声が響く中。
「百合。久し振り、取り敢えず離れてくれる?周りの人にも迷惑だし!今日は友達と来ているから!」
と引き剥がそうとする彼の横目でチラっと見て品定めされたようだ。彼女はクスッと小馬鹿にしたように笑うと
「嫌!せっかく会えたんだもん!とき君と持って一緒にいたい!良いでしょ?」
私に同意を求めて来るが、出来れば丁重にお断りしたいのだが、うんと言わざる得なかった。
結局、腕を絡みつくようにべったりと張り付く。それが気に食わないけど、友達でしかない私に何も言うことは出来なかった。
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