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気づくと声にだしていた。
「ロサンゼルスに、一緒に行こうね!って約束したじゃん」
母はか弱い声で「ご...め...んね」と歩にいった。
「ごめんじゃない...」
母は、涙を流している。
父が「歩、いいかげんにしなさい」と言った。
「こんなの嘘だ...」
母が「生...き...て」と言って、苦しみだした。
ゴホゴホゴホ。苦しそうに息を吸ったりしてしている。
バイタルも低い。
ナースや、先生達もかけつけ、バイタルチェックしている。
「大丈夫ですか?」
「裕子さん、聞こえますか?」
母が、大きく息をすったかと思うと、ピーーーと音が鳴り響く。
すぐに、心臓マッサージや、電気ショックを与えたが戻ってこなかった。
享年54歳。
先生が時計をみた。
20時18分のことだった。
「ご臨終さまです」
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