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「オレも和奏に会いたいなぁ」
龍くんは、そうボヤキながらいなくなった。
「知里、まだ時間平気?」
「うん大丈夫だよ」
「じゃ、ちょっと寄り道して帰ろう」
みんなで店を出て、イシくんと電車に乗った。
他愛もない話しをしなが、繋がれた手をみて、ついニヤけてしまう。
「あんまり、可愛い事しないでくれる?」
「え?」
「手みて、笑うとか、マジ可愛いんだけど」
イシくんのあの笑顔が私の目前に広がる。
その笑顔こそ、反則だよ。
周りの目なんて、気にする余裕もなく、終始ニヤけてしまう私。
いつもの駅についたら、繋がれた手を引っ張られた。
「ちょっと付き合って」
自宅とは違う道へと引っ張られた。
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