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「う、ううん。
今日はよろしくね」
「はい」
恥ずかしそうに笑う能登さんにあたまがくらくらしてくる。
半日とはいえ、僕は保つんだろうか?
一緒に図書館に入り、簡単に中を説明してもらう。
ずっと胸がどきどきしっぱなしで不審な行動をとってしまう僕に能登さんは怪訝そうだが、仕方ない。
目的のラノベコーナーに来て並んで棚を眺める。
「あの小説の第一巻は借りられてますね」
中腰になった能登さんがさらりと黒髪を耳にかけると、ふわりといい匂いがした。
「こっちの魔法科シリーズも、あの作品が好きならお勧めですけど」
ずきゅん。
上目で見上げる能登さんに、思いっきり胸を打ち抜かれる。
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