変化

25/56
1315人が本棚に入れています
本棚に追加
/320ページ
「あの……さ、ルーカスさんのあの傷。俺のせいなんだよね……」 「そんな事はありません。あの時はあれが精一杯の治療でした」 「俺、まだ謝ってないよ……」 「しなくていいと思いますし、本人も気にしてないと思います。それに、男の勲章だとか叫んでましたから」 「うん」 「あの事はノアにも話したので知っていますが、もう治っていますし、何よりルーカス様があのご気性なので、言ったら返って気に病むかも知れません」 「誰がきに病むんだよ?奏太気にするな!そしてこれをどうにかしろ!」 「裸で何やってるんですか!ムーもベタベタだし」 「そう、それ!ちょっと見てろよ!」 そう言うと赤黒く光ったと思ったら髪までかわいている。 ムーも同じように乾かしてもらったらしく、床の水滴さえなくなっている。 「凄い……じゃなくて、何か着てください!」 「男しかいないのに……」 そう文句をいいながらも、いつの間にか持ってこられたバスローブに袖を通している。
/320ページ

最初のコメントを投稿しよう!