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こいつってオナニーとかすんのかな、と河野は思い、なんだかいけない想像をした気分になって、あわててその質問を頭のすみに追いやった。
「ああ、でも祐樹の彼女って年上なんだっけ? 大学生ってやっぱ大人な感じするよな。もしかして押されまくってんの?」
「別にそんなことないけど。ふつうだよ」
上品な顔に困ったような表情を浮かべて祐樹は笑ってかわした。
「もう行かないと。待ち合わせ、遅れるから」
「おう、引き留めてごめん。またあしたな」
河野と別れ、廊下を歩きながら祐樹は考えてみる。
じぶんは押されまくっているのだろうか。その感は否めないかもしれない、と思う。
というよりも、じぶんが3つも上の女子大生と付き合っているという事実自体、祐樹にはなんだか現実感がないのだ。
そもそも付き合おうよと声をかけてきたのも相手からだったし、デートも初めてのキスも相手がうまく誘導してくれた自覚はある。
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