第2章

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ーー美夜子side 「…ん…」 「…寝れたか?」 朝の眩しい光に少し身動ぎすると、いつもの低い声が頭上から聞こえてきた。 「…輝…」 目をこすりながら彼の名前を呼ぶと、ぎゅっと体がぬくもりに包まれた。 「仕事行くから。…いい子にしてろよ。」 毎朝の恒例は輝の『いい子にしてろよ』というセリフと… 「…ん、」 優しく、だけどしっかりと合わせられる唇。 ベットから降りた輝の服装を見れば、いつ着替えたのか、すでにスーツを着ていた。 鏡の前に立ってネクタイの位置を直す輝の姿をぼんやりと見つめながら、枕元に目をやった。 そこに置かれている置時計を見れば、その分針は午前8時半をさしている。
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