第2章

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コンコン… 時計の針が8時半をさした瞬間、部屋のドアが叩かれる。 「若、用意できました。」 部屋の外から聞こえる結城さんの声。 「今行く。」 いつもと変わらない輝の低い声。 結城さんがこの部屋に入ってきたことは一度もなかった。 それは、この、目の前に立つ"若"と呼ばれる男の命令だから。 ここでは輝の命令が絶対だ。
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