窓際のカンケイ

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外に出ると底冷えしていて足元が冷たい。 部屋から燦々と照らす太陽に陽気さを感じていたのはどうやら勘違いだったみたいだ。 私はコートをぎゅっと掴んで、縮こまりながらスーパーへと足早に向かう。 パパがいれば車ですぐ着くのに、徒歩だとスーパーまでの道のりがやけに長く感じた。 そんな途方に暮れてる時だった。向こう側から走ってくる人影に気づき、視線を向けると私は思わず立ち止まった。 その人物も私の視線に気づき、「お?」と声を漏らして、そのまま私の下へ駆け寄ってきた。 「冴島じゃん?何してんの?」 「ちょっとスーパーに買い物。カジケン、ジョギングしてるんだ」 白い息を弾ませるカジケンは「まーな」と少し得意げな様子。なんか知ってるカジケンとは違ってどこか精悍な顔つきをしていた。 最近、幽霊部員だったカジケンも部活に打ち込んでいるみたい。 「じゃ、また学校でな!」 「あ、ちょっと待って!」 走り去ろうとするカジケンを引き止めると、不思議そうな顔をして私を見た。 「あのさ…ちょっとお願いがあるんだけど…」 少しこんなことをお願いするのを迷ったけどカジケンにそう言うと、カジケンは何も聞かずにただ笑って「いいぜ!」と答えてくれた。
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