窓際のカンケイ

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ずっとこの時間が続けばいいなって思う。 『お裾分け』の時間だけでいいから、2人きりの世界に浸っていたいな… 多分私は幸せ者だ。 きっと私は幸せ者なんだーー… 「…い」 「おい!冴島!」 ハッとして目を開ける。 目の前に広がる光景はB組の教室。 みんなが私の方に視線を向けていた。 教壇に立つ榊先生がジロッと私を睨んでいた。 「…目、覚めたか?」 私は慌てて謝ると教室の中にクスクスっと笑い声が聞こえてきた。恥ずかしくなって俯くと、それ以上は何も言われずに授業は再開された。 …なんだ、夢だったのか。 少し残念に思ったけれど、でも不思議と心は穏やかで、これが正夢になったらいいな、なんて想う気持ちでいっぱいになっていた。
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