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やっと本格的に保険の勉強が始まった。
資格が取れないと仕事にもならないので、まずは試験のための勉強をひたすらしていた。
そして社員はバイト生より一時間早く出社し、一時間遅く退社することになっていたため、その前後は自習の時間にあてられていた。
私と狐目青年(以降、きつねくんと称す)は若さ故にかもともとの気質かは分からないが、集中して勉強に取り組んでいた。
しかしおっさんトリオはと言うと、、、
「ちょっと、一服しにいきます。」
「飲み物買いにいきます。」
「トイレ、、、。」
などなど、非常に落ち着きがなかった。
(小学生かい!!!中学生でももっと集中力あるぞ!!!)
前職の関係でこのようなことを思わずにはいられなかった。
あまりに雑談がうるさかったので、ついついテキストを乱暴に開き音をたて、イライラしてるアピールをしてしまった。止めの一撃として、
「、、、チッ。はぁ、集中したらええのに。」
心の声を口から漏らしてしまった。
静かにはなったが、気まずい空気が流れたことが私にも分かった。
だがこれ以降うるさくなることはなかったので、どうやら最年少者の怒りは効いたようだった。
この時点でおっさんはただのおっさんであり、むしろ集中力のないおっさんであったため、私の中の印象はダダ下がりだった。
なのに、いつ、どのタイミングで好きになったのだろうか、、、
書きながら思い出していきたいと思う。
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