第2章

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
後日、僕はお礼の品を持って、新城大学を訪ねた。 すると、 「新木教授はもう何年も前に、交通事故でお亡くなりになりましたが?」 と、聞かされた。 じゃあ僕を助けてくれたのは、新木さんの幽霊? 新木さんには遺された家族がいるらしく、僕は住所を聞いて、新木宅を訪ねた。 新木さんの奥さんが迎えてくれて、僕は自分の身に起きたことを洗いざらい話した。 奥さんは僕を仏壇に案内してくれた。 遺影は確かに新木さんだった。 「主人が死んだのも、あの道路でした。きっと自分みたいな犠牲者を出したくなかったのかもしれませんね・・・」 僕は新木さんのご冥福を祈った。 新木さん宅を後にして、僕は新木さんに救って貰った命だからと、あの時車に飛び込もうとして、鞄に入れてあった遺書を破り棄てて、頑張って生きて行こうと思った。 おわり。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!