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ピアスひとつを何故あんなに反対されたのだろう。
未だに判らない。
「親からもらった体を」云々とあの人たちは言っていたけれど、ピアス議論で揉めに揉め、負わされた怪我の方がもっと重症だったと思うのだけれど…
自らの手で子を怪我させるのは、体に傷をつけるなという範囲に含まれないのだろう。
何て都合の良い人たちなんだろうか。
きっとピアスが駄目だったんじゃない。
私が何かしら派手に着飾る事自体が許せなかったんだと、ふと思う。
そうでなければ…赤やピンク色等の明るい色を「派手で汚らわしい」等といって、着させて貰えないということも無かったのではないか。
私の服や持ち物は、ずっと小さな頃から、紺か灰色か茶色だった。
黒も好きだったが、黒は喪の色で不吉だと言われ、やはり着せて貰えなかった。
慶弔関係は紺色ばかり。
今はすっかり紺色が大嫌いだ。
兎に角私を、型抜きで作った握り飯みたいに何処からもはみ出さないように作りたかっただけの様な気がしてくる。
なんて煩わしいんだろう。
居なくなってなお。
ああ、そうだ。
目立たなければいい、見えなければきっと怒られない。
見た目が派手でなければいいんだ。
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