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シスターの卵となる少女達が毎朝集う礼拝堂。
祈りを捧げる讃美歌が隣の学院の図書館にも流れてくる。
「ふ…清い乙女か……」
美しい口角を緩ませて、窓際で頬杖をつき意味ありな笑みを浮かべる。
図書館の管理人。グレイは女学生達の澄み渡る声を聴いてポツリとそう呟いていた。
朝の儀式を済ませた生徒達が礼拝堂からぞろぞろと出てくる。
見習いの証の白い修道着を纏った乙女達。
彼女達は図書館の前を素通りする振りをしながら中の様子を窺っていた…
「居た?」
「居たわ…!…きゃっ…目が合っちゃった!」
チラリと横目を向けた生徒にグレイはニッコリ微笑み軽く手を振り返した。
初々しい反応を示し、顔を赤らめながらそそくさに少女達はその場を立ち去る。
ふ…乙女よ…
そう恥ずかしがらず、早く俺の元へ来るがいい……
楽しい一時を存分に味わせてやる………
赤い顔を隠しながら走り去っていく少女達の後ろ姿に視線を送ると、グレイはそっと舌舐めずりをして濡れた唇を親指で拭い、不敵な笑みを浮かべていた。
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